卒業式の翌日、私達はコータのこれからの治療を話し合うため、主治医の日高先生のクリニックに来ました。
『どう?体調は。』
先生の質問にコータは、
『どこも痛くないし、どこもキツくない』
とスパッと答えました。体重減少もありません、体重はやや増加。しっかり食べれてるし、食欲もあります。しばらく痛がっていた骨盤部の骨のズレによる痛みも温熱の効果か、最近は殆ど痛くないそうです。
よかった。
こうしてみると、コータがステージ4のがんであることの方が嘘みたいで。もう治ってしまったんじゃないかと思ってしまうほどです。
炎症の数値も高くない。全身状態としては、今が一番良いような感じです。
さて、私達は今一つの節目を迎えています。
今まで皆さんのおかげで、週1の高濃度ビタミンC点滴を続けることが出来て来ましたが、
実はこのペースでいくと、半年以内にクラウドファンディングで集まった支援金が無くなってしまうという状況です。
残金とも相談しながら、治療の効果を判定し、色々見直す時期になりました。
高濃度ビタミンC点滴は非常に成果を上げてくれたと思います。しかしこの治療の難点は非常にコストがかかるという点です。
今後は高濃度ビタミンC点滴の容量や頻度を減らしていく必要が現実的にありそうです。高濃度ビタミンC点滴をしているというのは、ケトン食しか現実的に選択できる道がなかった私達にとって、
『なにがしかの治療をしている安心感』がある存在でした。
やめる、という判断をすることは、少し勇気のいる決断です。例えば、腫瘍マーカーなどがんの勢いを判断できる指標でもあればまた違うのですが、
コータのがんは腫瘍マーカーのないスーパーレアながんなので、画像上はわずかに拡大の様子を見せている残存がんがあるなか病勢が本当にコントロールできているのか、判断が難しいところ。
高濃度ビタミンC点滴をやめたとたんに、沈黙していたがんが勢いづく可能性を捨てきれません。
今、週1回、断食下でしている高濃度ビタミンC点滴25g。まずは2週に1度にしてみようかという事になりました。
10gを頻回に、つまり毎週する、という選択もありましたが、コータ親子は25gの2週に1度を選択しました。やはり、断食は成長期の子供にとっては辛いようです。
それと、高校に入れば、サッカー部に入る予定なんですが、毎日、放課後ハードな練習をすることになるとさすがに断食してサッカーの練習は無理。
早速遅れをとることになるのが嫌だったようです。因みにコータが私の息子なら、私なら10gの頻回投与を選択します。ハードな練習でできる活性酸素を除去するためです。
コータの選択なので…尊重することになりました。
その代わり、活動量の増加に合わせて食事を見直し、食事は今までより締めていきたいと思っています。
みんなで決めたこと。
その①
持続血糖測定、フリースタイルリブレを導入。24時間血糖を2週間モニタリングし、糖新生が起きやすい時間や条件を分析。必要に応じメトホルミンを増量する。
その②
エネルギー所要量の増加に合わせてたんぱく質+脂質(ケトジェニックプロテイン)を食間にチャージする
その③
採血にてビタミンA/D濃度やEPA濃度を測定、免疫栄養ケトン食の評価基準に合わせて効果判定する。
その④
採血頻度を月一にあげ、オーソモレキュラー的な解析をしていきながら、毎月評価していき、食事の検討をする。
その⑤
7月のPET-CTで評価する。それまでは2週に1度の断食下での高濃度ビタミンC点滴を続行する。
個人的には高濃度ビタミンC点滴とケトン食で、ステージ4の小児がんが完全寛解するという甘い認識は、私自身は持っていません。
PET-CTをする7月までは、ビタミンC点滴を減らすぶん今まで以上に食事をきちんと管理して、慎重にがん細胞を痛めつけたいと思います。
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